ボルボ正規ディーラーがマイボトルの利用者にお水の提供を開始。mymizu(マイミズ)の給水パートナーに 2023/09/14



MEZASU[めざす]
ボルボが“めざす”のは、「人」を守り「人の未来」も守ること。人だけでなく、地球にもポジティブな未来のために、私たちが実践しているサステナビリティをご紹介します。



ボルボでは、事業におけるあらゆるプラスチック製品の削減に取り組んでいます。その一環として、Volvo Studio Tokyoと一部のボルボ正規ディーラーの各販売拠点では、マイボトルを持参の方に無料で給水するサービスを開始しました。給水という一人ひとりの行動が地域や地球に与える影響について、mymizu共同創立者のマクティア・マリコさんのお話を伺いながら、ボルボのサステナビリティへの新たな取り組みをご紹介します。



ボルボが後押しする「給水アクション」で使い捨てペットボトルを削減



私たちの身の回りにあたりまえに存在する数多くのプラスチック製品。丈夫でさまざまな加工が可能で便利な反面、私たちの使い方によってプラスチックが地球に及ぼす影響は日々深刻さを増しています。その製造や廃棄の段階で出されるCO₂の削減が世界中で求められています。

ボルボでは2025年までに、すべての新車種で使用するプラスチック部品の25%以上を再生素材にする目標を掲げています。そして、あらゆる事業においても使い捨てプラスチック製品の使用の削減に取り組んできました。その一環として、2023年6月から、ボルボの販売店へ“マイボトル”を持参した方に向けたお水の無料提供を始めました。「給水アクション」を広げて使い捨てのペットボトルを減らす「mymizu」の給水パートナーにボルボが参加し、サステナブルな選択をする方々を応援していこうという取り組みです。





給水ができるボルボの店舗は、スマートフォンアプリ「mymizu」で確認することができます。mymizuは、給水を通して、サステナブルがあたりまえの世界を実現するプラットフォームやコミュニティをつくる、日本発のサービスです。mymizuアプリを使えば、誰もが気軽に利用できる給水スポットの位置を知ることができます。現在、カフェやレストラン、ホテル、公共施設など、さまざまな事業者がmymizuの活動に賛同し給水スポットとして、このプラットフォームに参加しています。



2023年8月にVolvo Studio Tokyoで開催されたサステナビリティイベント「For Life」のゲストとして、プラごみ問題や一人ひとりのアクションによって生まれるサステナブルな未来について、お話をしたmymizuの共同創立者・代表理事のマクティアさん。



「リサイクルしているからいい」では済まない日本のプラスチックの現状



8月、サステナビリティイベント「For Life」として、mymizuの共同創立者・代表理事であるマクティア・マリコさんの講演が実施されました。

「宮古島に旅をした時、海辺に山積したごみを見て衝撃を受けました。この光景を見て以来、これだけのごみを出してしまっている人間社会はどう変わればいいのか、私には何ができるだろう、と考え続けていました。そして、私と同じように『世界をより良くしたい』と願いながら、どこから手をつけえたら良いのか分からないという方が多いことにも気づきました。これがmymizuをスタートするきっかけです」と、マクティア・マリコさん。

日本で年間に消費されるペットボトルの数はおよそ248億本。日本の人口から考えても相当な数字であることが分かります。さらに、日本で一人当たりのプラスチック包装ごみの排出量は世界第2位。「リサイクルしているから大丈夫でしょう?」という声が聞こえてきそうですが、素材として再生されるのは全体の約27%ほど。なんと、残りの73%の廃プラスチックは燃やされ、多くのCO₂を出しているのが実情です。



イベントでは、きっかけとなった宮古島の海辺の様子を紹介しながら、リサイクルをするだけではプラスチック問題を解決しないことが語られた。



また、プラスチックは美しい海にも大きな影響を与えています。1分間に収集車1台分のごみが放出され、2050年には魚の数より海洋のプラスチックの量が多くなるという予測もあります。またビニールやプラスチックを食べて死んでしまう生物が後を絶たない状況。私たちの暮らしをもっとサステナブルなものにするにはどのようにすれば良いか。マクティアさんが着目したのが、ペットボトルごみの削減でした。

「日本では蛇口をひねれば安全な水を得ることができます。このような場所は世界的にもとても珍しいことです。だからこそ、マイボトルを利用する人を日本でもっと増やしたいと考えました。『サステナビリティ』と聞くと課題が大きすぎて、自分が何を、どこから始めたらいいのかわからないという人も多いですが、実は私たちの行動に直結していることだということを、ぜひ知っていただきたいです。給水という選択について知り、行動を変えるきっかけになれば嬉しいです」



イベントで出題されたクイズで、プラスチックごみの問題が環境問題の深刻な原因というのがわかる。



日本におけるmymizuの給水パートナー(飲料水を無料で提供する飲食店やホテル等)は、現在2,300箇所以上。mymizuの導入は、単にお水を無料提供するだけでなく、地域にサステナブルなコミュニティの輪を広げるきっかけにもなっています。登録したことをきっかけに行動連鎖が起き、周辺の店舗同士のつながりが生まれています。また、お客様の口コミによって給水パートナーが増えていくこともあるそうです。



給水は誰でもすぐに始められる。サステナブルな選択について考えるきっかけに



mymizuの給水パートナーとして支援する、その想いについて、ボルボのサステナビリティ責任者のニコ・ミラ氏は、こう語ります。

「ボルボを知っているかどうかに関わらず、誰でもボルボを給水スポットとして利用していただきたいと思います。これからのサステナブルな社会の実現のために、給水スポットはなくてはならないシステムです。そのことにボルボが貢献できるのはとても嬉しいこと。一人でも多くの方に、ペットボトルからマイボトルに変えるという、具体的な行動を私たちが後押ししたいと思います」



イベント終了後には、参加者と歓談されたマクティアさん。



幼い頃、家族がイギリスでボルボ車に乗っていたことから親しみを感じているというマクティアさん。ボルボが給水パートナー登録を機に、改めてサステナビリティへの真剣な姿勢を感じたと言います。

「ボルボをきっかけに、給水アクションというサステナブルな選択肢があることを、少しでも多くの方が知ってくださり、行動を広げていただけたら嬉しいです。車のディーラーが給水スポットとなる例もまだまだ少ないです。Volvo Studio Tokyoのようなスウェーデンを感じる素敵な空間で給水できるのも楽しいと思います。

でも、給水だけでは世の中のさまざまな課題は解決しません。給水はたくさんあるサステナブルな選択の中の一つに過ぎません。これをきっかけに自分の選択が世の中に影響を与えていることに気づき、たくさんのサステナブルな選択について考えてほしいと思います。『次はどんな車を選ぼう』などと、考えてみるのもいいですね」

現在ボルボでは、15の販売拠点でマイボトルへの給水サービスをスタートしています。今後、全国100を超える全販売店でサービスを開始する予定です。
まだマイボトルを使ったことがない方も、これを機にマイボトルを手に、ボルボを訪れてみてください。